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図の下にキャプションの理由を僕たちはまだ知らない

投稿日:2020年6月16日 更新日:

論文などのちゃんとした文章には図や表の周辺に説明文(キャプション)を添えますが, キャプションの入れ方には決まりがあります.

キャプションは「図であれば図の下」, 「表であれば表の上に入れる」のが決まりです. 果たしてその理由とは?

この問いに対する答えは論文(レポート)とは何か?キャプションとは何か?というところから始めねばなりません. その後, キャプションの位置と「図表の起点」との関係を語ります.

論文, レポートの目的

論文やレポートの目的とは?キャプションとは何でしょう?

論文やレポートは「自身の主張を読者に分かりやすく伝えるため」のものです.「事実を元に書かれている」という点が感想文と異なるところです.

キャプションとは, 図表の概要を説明するものです. 可能な限り短いことが好ましいですが, 図表の内容を大まかには伝えたい, という気持ちも込められています.

論文やレポートの性質を考慮すれば, キャプションの位置も「読者に分かりやすい」という理由で, それぞれの位置に付されているということになります.

図表の起点

そうは言っても, どこがどう分かりやすいのでしょう?図と表で場所が違ったら読者も混乱するのでは?

答えは「読者が図表を眺め始める場所」=「図表の起点」に関係しています.

まずは, 『表』について考えてみます. 読者が表を眺めるとき, 当然ながら左上のセルから眺め始めて, 右向き, もしくは下向きに読み進めていきます.

一方で, 『図』を眺めるときは, 左下から眺め始めることが多いです. なぜなら, 図の左下付近には重要な情報が集中し, 左下から右上に向かって数値が変化することが多いからです.

例えば, xy座標は左下に原点があります. 多くの国では人口の経年変化をグラフにすると, 左下から右上に上がっていく折れ線グラフになるでしょう.

そして, キャプションを付けるならば, 図表の起点に近い位置が好ましいです. 読者にとって, 「最初に目が行く場所」の近くに「図表の説明」があればありがたいからです.

以上の理由から, 図のキャプションは図の下にあり, 表のキャプションは表の上に置きます. 「図表の起点」の最近傍に位置しているという点は, 両者に共通しています.

反例

とはいえ最近では, web上で文献を読むことも多くなってきました. スマートフォンでPDFを開き, 縦スクロールで文献を読むとき, 図の下のキャプションは果たして適切でしょうか?

スマートフォンの狭い画面でPDFを読んでいたら, 図だけが映っていて, キャプションは映っていない, ということもあり得るわけです.

そうした場合には図のキャプションを図の上に付けても良いではないか, と私は考えます. なぜなら, 論文やレポートの目的は相手に伝わりやすいことが何より重要だからです.

まとめ

キャプションは図表の起点に近寄れり

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